トレーニング効果事例
あるスポーツチームのメンバー全員にメンタルビジョントレーニングを試した上で、実施前と実施後に視覚機能チェックを行いました。結果はほとんどの選手が、確実に各視覚機能が良い方向に変化いたしました。
対象 | 中学生、高校生の84名 |
方法 | 21日間メンタルビジョントレーニングを実施(眼球運動・瞬間視・周辺視) |
結果 | 各機能の正確性、反応スピードともに有意に向上した。 |
なぜ眼のトレーニングで判断力や身体の動き、メンタルコントロール力が変わるの?
身体の機能やメンタルに指示を出しているのは脳
- 学習や運動のスタートは、脳の一部であり、情報の8割を取り入れている「目」です。身体や心の問題は表面に出ているところを応急処置しているだけでは同じことを繰り返すことになります。
- 問題が起こる要因を知り、指令を出す側をコントロールできないと根本的な解決にはならないのです。
- ビジョントレーニング+メンタルトレーニングの共通点は前頭前野の活性化です。
スポーツと眼のはたらき
- スポーツでは、両眼で目標をしっかりと捕らえることで、そこまでの距離や方向を確認しながら、体を動かすことが必要になる。
- 素早く反応してプレーするには、どのような方向や距離であっても、一瞬で両眼の視線の向きとピントを意識せずに合わせることが重要。
- スポーツにより要求される視覚機能は異なるが、全体的に高い能力が必要になる
スポーツには視覚機能が密接に関係している
パフォーマンスの基本はバランス
歩いたり、走ったり、階段を上がったり、曲がったりする動作には「バランス」が必要です。身体のバランスが保てないとスムーズな動作はできません。バランスを保つには、視覚や平衡感覚、体感覚などいろいろな感覚が使われます。片足で立つ時に、目を開けていると長く立てますが目を閉じると短時間しか立てないように、これらの感覚の中では「視覚」が大きな役目を果たしています。さらに、柔軟性を高めるのも筋肉の柔軟性ではなく、身体の左右の対称性が大切です。ビジョントレーニングで柔軟性が高まるのはこのためです。
眼から出ている神経線維の20%は脳のバランスをつかさどる部分へのびている。しかもこの20%が、人間の体のバランスの85%をコントロールする。
出典 FEW AMERICANS CAN FOCUS ON VISION Joffrey Hansen
運動神経は鍛えられる
- 運動能力:骨格・筋肉など運動するための身体的な力
(遺伝による影響が大きい) - 運動神経:判断力・反応スピード・バランス感覚など思った通りに身体を動かすことができる力
(ビジョンと連動・環境やトレーニングで伸ばせる)
自分ではチェックしにくい見る力
ビジョントレーニングをしないと改善が難しいこと
- 眼の使い方のくせを修正すること
- 動作と逆方向に目を動かすことができるようになること
- 眼の筋力低下の改善
- 視野を広げること
- 眼からの情報に素早く優先順位をつけ、的確に身体を反応させること
眼の使い方は競技によって違う
メンタルビジョントレーニングの進め方
- ただ眼を動かすだけではありません!
- メンタルビジョントレーニング独自の「眼の使い方のチェック」をした上で、それぞれの課題に応じた毎日のトレーニングメニューを組みます。
日々の記録のチェックと対面トレーニングを定期的に行います。
メンタルビジョントレーニング効果例
- 姿勢・身体のバランスが良くなる
- よく見えるようになる
- 練習の質が上がる
- 頭を動かさずに広く周りが見えるようになる
- 頭の回転が良くなる
- 本番で力を発揮
- 集中を適度に維持できる
- 気持ちの切り替えをしやすくなる
- 緊張しても的確な反応ができるようになる
- 感情のコントロールができるようになる
- ミスが減る
- 心の作用する栄養管理ができるようになる
〈追従性眼球運動〉
- うまくボールを捕る
- うまくボールを蹴る
〈跳躍性眼球運動〉
- 予想と違った動きにすばやく対応
- ボールの動きの予測
- 眼をぴくぴく動かしたり不安定な目の動き
- ボールを追うのにしばしば頭を動かす
- 野球のボールを打てない
- テニスボールの追跡
- サッカーボールの性格なヘディング
- 集中力
〈周辺視〉
- 一度に多くの情報を得られるようになる
- 状況判断がすばやくできるようになる
- 凝視することが減るため、身体の緊張が緩和
- 判断力や発想力がアップする
〈眼を身体の協応動作〉
- 動きの真似
- 球技が苦手
- テニスで、フォームが良くてもラケットの面とボールがぴったり合わない
- 卓球、バドミントン、バレーボールを3回以上続けてバウンドさせられない
- 思っているイメージと身体の動きが違う
- すばやくボールや相手選手などの動きに反応できるようになる
- 見よう見まねで学べることが増える
〈動体視力〉
- 自分向かってくる目標物を正確に認識する
- 物を投げられたとき、目標物の行方を捉えてキャッチ
- サッカーやバスケットボールなどのスポーツが苦手
- 素早い空間把握
- 野球など、ボールがはやい動きをするスポーツが苦手
- 基本的な運動能力アップ
- 反射能力、瞬発力
〈深視力〉
- 正確な返球ができるようになる
〈コントラスト感度〉
- 背景が白い状態で、白いボールを捕る
〈瞬間視〉
- よりスピーディーに相手の動きを捉えることができる
- 状況を瞬時に判断し、自分のプレーを決めることができる
- 瞬時にボールの動きや人の動きを読み取る
- 短時間で多くのことを把握できるようになる
- 行動が早くなる
- 総合的な運動能力のアップが期待できる
- 観察力があがる
〈輻輳・開散能力〉
- 身体のコンディションは良好なはずなのに、やけに疲れる
- 夕方の練習ではぼやけて見える
- ボール、その他うごくもののすぽーどや位置判断に乏しい
- 遠くから近くへ、近くから遠くへと調整するのが難しい
〈両眼のチームワーク〉
- 外野フライを捕りにくい
- 眼をこすったり、瞬きをする頻度が多い
- テニスで、サーブや頭上にあがったボールを打てない
- 転んだり、ぶつかることが多い
〈イメージング〉
- 想定外の状況に動揺 ・良い姿をイメージできず、自信が持てない
〈トップアスリートは眼を生かし切れていない可能性がある〉
- 身体能力が高く、さらに筋力・技術などを鍛え上げることによって眼の弱点をカバーできている場合がある。安定したパフォーマンスを発揮したい、年を重ねてもプレーしたい場合は、眼の機能を上げておくことに大きな意味がある。
〈動体視力/メンタルへの効果例〉
- 集中力に欠け、カッとなってしまうことの多い選手に動体視力トレーニングを行った。ボールを眼で追えるようになるにつれて集中力が続くようになり、打率が80ポイント上がった。